第60話 / 全71話

第60話

東宮に閉じ込められて、三日。影七の姿は消えた。隠密たちも全員引き揚げられ、賢妃からの伝言さえ届かない。東宮はまるで、美しく飾られた墓だった。四角く囲われ、外の風ひとつ入ってこない。

四日目の夜。小満が熱を出した。寝台の上で身体を丸め、蘇貴妃の絶世の美貌は熱で真っ赤に染まり、うわ言を繰り返している。