第58話 / 全71話

第58話

太子の身体は若くて、驚くほど敏感だった。身体がびくりと震える。思わず喉の奥から小さな声が漏れてしまい、恥ずかしくて、情けなくて、胸がいっぱいになる。彼はぴたりと動きを止めた。額を私の額へ寄せ、荒い息を整えながら囁く。

「……声を出すな」