第44話 / 全71話

第44話

寿康宮は夜更けだというのに、煌々と灯がともっていた。私は剣を手にし、小満の手をしっかり握る。その後ろには賢妃と影七。……とはいえ、「斬り込んだ」というほどではない。福海が捕らえられたことで禁軍は指揮系統を失い、その大半があっさりと降伏していた。

殿内では、皇太后が数珠を指で繰っている。その傍らには、一人の中年の男。蟒袍に玉冠をまとい、その顔立ちは皇帝とどこか二、三分ほど似ていた。――睿王。