子連れで帰ったら、御曹司が偏愛してきた

子連れで帰ったら、御曹司が偏愛してきた

ロマンス完結21 話

9.74 m

登場人物: 溺愛,御曹司,子連れ 再会,シングルマザー,執着 溺愛,元彼 復縁,財閥 恋愛,現代

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あらすじ

五年ぶりに幼稚園の門前で会った御曹司は、人だかりの真ん中で跪き、私のスカートをめくった。

四歳の息子がいる。 もう別れたはずなのに、彼は医療費を請求し、朝から飲茶を置いていく。

子どもは、その冷たい顔に似すぎている。 なぜ消えたのか。 誰の子なのか。 聞かれたら、終わる。 触れられたら、自制が崩れる。

「動いたら、キスする」 ——逃がさない。

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第1話

五年ぶりだった。  篠宮玲が私に最初にしたことは、幼稚園の門前で、人だかりの真ん中に片膝をついて、スカートの裾をめくることだった。

——この話は、三分前から始まる。

夏の朝。私は園の門前にしゃがみ、四歳の息子のランドセルを整えていた。

「ママ」  きらが顔を上げる。鼻先に汗が光っている。 「今日、一番に迎えに来てくれる?」

「来てあげる」  恐竜の肩ひもをまっすぐに直し、頭を撫でた。 「さあ、遅れないで」

小さな体が門の中へ走る。途中で振り返り、手を振って、八重歯を二つ見せた。私も笑って手を振る。

そして、振り向いた——

「ドン」

ロールス・ロイスに、ぶつけられた。  ぶつけられた、というのは大げさだ。かすった、くらい。指の関節で軽く叩かれたような衝撃。  それでも、火が上がった。  豪車に乗ってるからって偉いのか。目は後頭部についてるのか。  園の前では、怒鳴れない。  深呼吸して、頭の中の罵倒を一度ふるいにかけ、放送できる言葉に差し替えた。

ドアが開く。  先に冷気が流れ、それから一本の脚。  スラックス。革靴。折り目は直線で、甲は人の顔が映るほどきれいだ。 「カチャ」  ドアが閉まる音が低くて重い。隣でがやがやしていた保護者の輪が、一瞬で縮んだ。  誰かが息を呑む。  誰かが小さく言う。 「あれ、もしかして——」  後半は、喉の奥へ押し戻された。

顔を上げて、その顔を見た瞬間、頭の中で「ワン」と鳴った。  篠宮玲。  五年。もう二度と会わないと思っていた人だ。  五年前より高く、細い。オートクチュールのスーツが肩の線を押さえ、氷室から引きずり出したみたいに冷たい。頭上の太陽さえ、彼を温められない。  逆光の中で動かず、私を釘づけにしている。

終わった。  顔を見られた。  私は後ろに鬼でもいるみたいに、すぐ歩き出した。  手首を、一把、掴まれる。

「怪我はどこだ。見せろ」  頭上の声は、澄んで冷たい。五年前と、一字も違わない。

「け、怪我なんかしてない」  力を入れて振っても、抜けない。 「篠宮さん、車は当たってません。道を塞いだのは私です。すみません、今すぐ消えます」

彼は黙った。  そのかわり、親指が手首の内側を、ゆっくり撫でた。  昔、なだめるときの癖だ。  それだけで、体の半分が瞬間に痺れた。産毛が根元から立ち、細い電流が尾骨から後頭部まで這い上がる。  五年。  五年かけて積んだ自制が、指一本の前で総崩れした。

「もう動くな」  身を屈め、声を低くする。耳を噛むみたいに近い。 「動いたら、この場でキスする」

顔を上げた。  朝のピークの園の前。子どもを送る保護者、卵を焼いている屋台のおばさん、電動自転車で突っ走る通勤客——視線が探照灯みたいに、一斉に刺さる。  屋台のおばさんがヘラを上げたまま、卵の片面を忘れている。  鏡を見なくても、耳が真っ赤なのはわかった。  動けなくなった。

篠宮玲は手首を放した。  逃がしてくれるのだと思った。  次の秒、片膝をついた。

「何して——」

節くれだった指が、スカートの裾をめくる。  車内の冷気が指先に残っていて、膝に触れた瞬間、その場で跳ねそうになった。

「篠宮玲!」  声を殺して怒鳴る。 「狂ったの」

相手にしない。指はふくらはぎを滑り、膝の外側で止まった。  爪の大きさほどの擦り傷。血が滲んでいる——さっき、車にかすられた痕だ。  はっきり見えた。睫毛が、一度、震えた。  その一拍で、五年張っていた氷が、「カチッ」と裂けた。

スカートを押さえようとして手を伸ばす。 「これくらい、帰ってイソジン塗れば——」

「っ」

天地が回った。  腰から抱き上げられ、冷気と薄い煙草の匂いの混ざった胸へ叩き込まれた。  反射で首に腕を回し、気づいたときには鼻先が鎖骨に当たっていた。  あのほくろは、昔の位置にある。  以前、止まってくれないとき、私はいつもそのほくろを、思い切り噛んだ。

「篠宮玲! 下ろして」

聞こえていない。通りの真ん中で助手席に押し込み、片手でドア枠を支え、もう片方でシートベルトを引き寄せる。 「カチッ」  金属がはまる音は、宣告みたいに脆い。

「座ってろ」  顔を強張らせたまま。 「病院だ」

「篠宮玲」  息を吸う。 「もう私は——」

「何が、もう、だ」  知ってて聞いている。 「……」  黙った。

「九時半、大事な取引先がある」

「住所」

「は?」

「取引先の住所だ」  エンジンをかけ、ロールス・ロイスが幹線へ滑り込む。 「病院を出たら、送る」

「……」  いいだろう。  住所を言った。  嘘の。

車内のエアコンは低く、前腕に鳥肌が立つ。  篠宮玲が手を伸ばし、温度を二度上げた。  手つきが馴れていて、この五年、一度も別れたことがないみたいだった。  私は黙って、窓の外を見た。

次の話

目次

21 話

  1. 第1話

    五年ぶりだった。 篠宮玲が私に最初にしたことは、幼稚園の門前で、人だかりの真ん中に片膝をついて、スカートの裾をめくることだった。 ——この話は、三分前から始まる。 夏の朝。私は園の門前にしゃがみ、四歳の息子のランドセルを整えていた。 「ママ」 きらが顔を上げる。鼻先に汗が光っている。 「今日、一番に迎えに来てくれる?」 「来てあげる」 恐竜の肩ひもをまっすぐに直し、頭を撫でた。

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  2. 第2話

    篠宮玲は、私を大学病院の救急へ、文字どおり「担いで」入った。足が地につく前に、もう医師と話している。 「車に当たった」 しゃがみ、またスカートの裾をめくる。 「ここに擦り傷。他はわからない。全身検査を」 「了解」 担当医は巻き毛の混血で、白衣の下の顔は雑誌から切り取ったみたいに立体的だ。 一ノ瀬 景。その名前を、私はあとで知った。 「患者さんは中へ」 診察室の扉を押し、篠宮玲へ顎をしゃくる。

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  3. 第3話

    廊下が静かになった。イソジンとフロアワックスの匂いが鼻に入る。 時計を見る。九時十分。 九時半の取引先には、確実に間に合わない。 「社長」 バッグを提げる。 「先にどうぞ。私は地下鉄で帰ります」 「いや。送る」 「篠宮玲」 立ち上がり、かかとが床に当たる。 「面白い? もう別れてる」 両手をポケットに突っ込み、顎が死ぬほど硬い。 三秒の沈黙のあと、我慢が切れた。

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  4. 第4話

    午後四時、取引先から慌てて戻る。 園に着くと、きら一人がランドセルを背負い、門衛室に残されていた。 「ママ、遅れた」 きらが顔を上げ、恐竜の鞄が背中で揺れる。 しゃがみ、汗で貼いた前髪をわける。 「ごめん。今日は取引先が長くなっちゃった。きら、ママのこと、怒ってない?」 「今回は許してあげる」 考えて、また真剣に見る。 「ママ、困ってるんでしょ」 「そんな——」 「嘘」 きらが遮る。

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  5. 第5話

    チャイムが鳴ったとき、眠ったばかりの気がした。 きらはもう裸足でドアへ走っている。 「ママ、おじさんだよ!」 身を起こす。古いTシャツが腰まで捲れている。 隙間から朝の光が漏れる。篠宮玲が外に立ち、明け方の冷気をまとっていた。 視線は先に顔、それから下へ落ち、裸の足首で止まる。 つま先を縮め、Tシャツを下ろし、表情を消した。 「何の用」 「おはよう」 私を越えて家に入り、紙袋をテーブルへ置く。

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  6. 第6話

    きらの園は、団地の向かいにあった。横断歩道を渡らせ、自分で門禁を通るのを見てから、折り返す。 棟の下まで来て、足が止まった。 篠宮玲が玄関の前に立ち、足元にコーヒーが二杯、手には——きらの恐竜パズル。 「どうして、うちを」 「三回引っ越した」 目を上げる。 「一度も、見失ってない」 背中が痺れた。 遮る間もなく、横から入られ、靴を替え、ソファに胡坐をかく。自分の家に帰ったみたいだ。 「不法侵入よ。

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  7. 第7話

    夜八時、いつもの場所。 大学の頃、篠宮玲と住んでいた部屋だ。 鍵は古い、銅の。回すと渋い。 扉を押すと、テレピンの匂いが溢れた。 明かりはない。カーテンが引かれ、隙間から向かいのネオンが床を赤と緑に切っている。 手で閉めて、カチャリと鳴る。 「靴、脱げ」 闇の中から、篠宮玲の声が浮かぶ。 窓枠に座り、片脚を屈め、指の先に一点の紅が点滅している。 玄関にスリッパが一足。ピンクの、うさぎ耳。

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  8. 第8話

    「あなたのお母さんが、会いに来た」 口に出して、自分でも驚いた。言うつもりはなかった。 篠宮玲の全身が強張る。 「五年前の冬、喫茶店に呼び出された。小切手を一枚渡された。二十億。あなたから離れろ、と」 一字一句、ゆっくり言った。 「あなたが私のために篠宮を継がない。二百年続いた家を、息子の手で潰させるわけにはいかない、と言われた」 顎の線が、鋭い一本になる。

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  9. 第9話

    篠宮玲がポケットから携帯を出し、番号を回す。目は私から外れない。 「上がれ」 切って一分もせず、ノックが三回。 一ノ瀬が金属のアタッシュを提げて入り、玲の口角の血を一目見て眉を上げ、賢明にも何も言わない。 箱の中は書類の束だ。 一番上を抜き、私の前へ出す。 親子鑑定ではない。内容証明でもない。 所有権移転。都心のフラット、三百八十平米。譲渡人欄はすでに彼の名、譲受人は空欄。

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  10. 第10話

    朝、きらが裸足で布団に潜り込む。 「ママ、今日どこ行くの」 「お昼、会食」 「ぼくは?」 「佐藤さんの家」 「うん」 胸に顔を預け、しばらく静かにして、ふいに言う。 「ママ、悪いおばあちゃんに会うの」 一瞬、固まった。 「誰が……」 「玲さん」 枕の下から掌サイズの携帯を出す。 「朝、電話してきた。

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  11. 第11話

    入口に足音がした。 篠宮玲が大股で入り、座敷の局面を一目掃いて、足が止まる。 きらのほうが早い。 「パパ!」 小さな砲弾が走り、脚に抱きつく。 篠宮玲は屈んで抱き上げ、千回抱いたみたいに自然だった。 その場に固まった。 「いつ……」 「昨夜だ」 きらを抱いたまま、一目くれる。 「お前が寝たあと、来た。きらは起きてた。

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  12. 第12話

    車内の温度は心地よく、後席できらは深く眠っている。息が柔らかい。 篠宮玲と同じ型から抜いた顔を見ていると、五年前の夏が、一度に戻ってきた。 一年のとき、全校でいちばん熱い名は、篠宮玲だった。 噂では本物の豪門で、校舎の何棟かは篠宮家の寄贈だという。 サークルが金に困れば、最初に当たるのが篠宮玲。 出し方は太く、頼めばほぼ応じ、渡すのは潔く、騒ぎも見返りも求めない。

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  13. 第13話

    三日後、全校の風向きが変わった。 全校の女子が追いつけなかった篠宮玲が、白日の下、私を追い始めた。 遅れて気づく。あの烈日の下で助けたのが、篠宮玲だった。 学校が割れ、流言が走り、私は完全に衆目の的になった。 煩さに耐えかね、彼を呼びつけて言った。 「篠宮さん、あの日はたまたま見ただけです。ああいう状況なら、誰でも手を貸します。気に病む必要はない。

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  14. 第14話

    日曜の朝、篠宮玲の車が時間どおり階下に停まる。 きらの手を引いて下り、ドアを開けた瞬間、ごく薄い白檀が鼻に入った。 後席に、チャイルドシートが一台。 ピンクのうさぎ耳。玄関のスリッパと同型だ。 私:「……」 「母さんが買った」 篠宮玲が顔色を変えずにドアを閉める。 「昨夜、夜通し届けさせた。きらの部屋も、水曜から一日一スタイルだ。今は恐竜」 「お宅は——」 しばらく詰まる。

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  15. 第15話

    昼に、膳が開いた。 大円卓。厳が上座、右手に夫人——今日の私を見る目は複雑で、言いたげだ。 綾瀬凛は左手、近い。半ば家人みたいな近さだ。 「綾瀬さんは?」 何気なく聞いたふりをする。 「おじさまに育てていただいたようなもの」 凛が取り分け、手つきが馴れている。 「綾瀬家と篠宮は、三十年の付き合い。私はおじさまを叔父と呼び、玲のことは——」 間を置き、優しく笑う。

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  16. 第16話

    座敷が静かになった。 厳が私を見て、長く、息を吐く。 「子よ。この件は、篠宮が説明を欠いている」 「夕食までに、明細を渡す」 立ち上がり、きらの手を取る。 「伯父上、ありがとうございます。先に戻ります」 「待て」 呼び止められ、懐から赤い包みを出し、しゃがんで、きらの手に押し込む。 厚い。 「祖父からだ。お年玉だ」 間を置く。 「前倒しだ。来年の正月——」 私を一目見て、声が少し緩む。

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  17. 第17話

    翌朝七時半、篠宮玲がドアを叩く。 書類袋を提げ、目の下は青黒い。 「寝てないの」 「寝た」 袋を卓に置く。 「四十分」 開ける。 一枚目は銀行の流れ。 六千九百万、三回に分けて入金。期間は八ヶ月。 備考欄の字が、一行ごとに目を刺す。 【鈴原氏 協力費】 【鈴原氏 慰撫費】 【残金】 残金。 中絶は成らず、子どもが生まれた。 だから綾瀬家は、残を削った。 紙を握り、指先が冷たい。

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  18. 第18話

    昼、母が卓をいっぱいにした。 煮魚、酢豚、油燜の大エビ。 きらはエビが好きだ。剥いて、碗に置く。 卓の空気は、賑やかで、嘘くさい。 母がしきりにきらへ取り分け、きらが小さく言う。 「ママ、もう入らない」 父が酒を少し飲み、口が多くなる。 「外も楽じゃないんだ。もっと早く顔を出せ。家がいつ冷たくした——」 「パパ」 箸を置く。

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  19. 第19話

    父は椅子に崩れ、長く喋れない。 母は泣き止み、ぼんやり私を見る。 「昭……五年、恨む相手を間違えて、あなたまで……害したの?」 「あなたたちは、私を害してない」 見て、一字ずつ。 「綾瀬家が局を組んだ。それを知らなかった分は、あなたたちには載せない」 「でも」 銀行の流れを抜き、卓に叩きつける。

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  20. 第20話

    新幹線で、きらは一路眠った。 篠宮玲は七本、電話を取った。 八本目が入ったとき、一目見て、スピーカーにする。 「社長、抑えきれません」 広報の声が焦り切っている。 「凛の文は転送二十万を超え、『篠宮御曹司の隠し子』はトレンド三位です。営業アカウント三本を買い、文案の口径は揃えてあります。狙いどころは『たかり女の押し込み』です」 「トレンドを落とすのに、どれだけ」 「金なら三十分。

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  21. 第21話

    入籍の三ヶ月目、式を挙げた。 篠宮玲は盛大にしろと言い、私はどちらでも、夫人は私に任せ、厳は態度を示さない——翌日、本邸の書斎の灯が、一晩ついていた。 決まった主題は、「梧桐」。 迎賓の背景は、あの絵の拡大だ。 記帳の仕方は特殊で、来賓一人ひとりが梧桐の葉の付箋に署名し、背景の樹冠へ貼る。 プランナーがこの趣向を説明するとき、玲を盗むように一目見た。 「社長が、絵は花嫁が締める、と。

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