第7話 / 全21話

第7話

夜八時、いつもの場所。  大学の頃、篠宮玲と住んでいた部屋だ。  鍵は古い、銅の。回すと渋い。  扉を押すと、テレピンの匂いが溢れた。  明かりはない。カーテンが引かれ、隙間から向かいのネオンが床を赤と緑に切っている。  手で閉めて、カチャリと鳴る。

「靴、脱げ」