第2話 / 全15話
第2話
酒は失敗のもと、と言う。まったくその通りだった。
翌日、二日酔いで目が覚めた私は、自分が学園一のイケメンに送った告白のラブレターを見て、自分を殴りたくなった。
「誰でもいいのに、なんで御堂蓮に手出したの!」
学食で、私は親友の大声を慌てて止めた。親友は声を潜めた。
「学内にあのマイバッハ、知ってる?」
私は首を横に振った。
「御堂蓮の」
「実家がとんでもなく太いらしいよ。嘘つかれるのが一番嫌い。昔、無謀に食ってかかった奴、その日のうちに病院送りになったって」
終わった。
でも、私の印象にある御堂蓮と、なんだか違う。
御堂蓮のLINEは半年前に追加したきりで、一度も会話していない。昨夜が初めてだった。
私は携帯を開き、午前三時に御堂蓮が返してきたメッセージを見つめた。
たった一文字の「うん」が、私の100字のラブレターの下に傲然と鎮座し、今や時限爆弾に見えた。
横では親友がまだ情報をばらまいている。
「初恋の人がいるらしくて、ずっと誰とも付き合ってないんだって。学内の女子、誰も追えないの」
「あなたが最初」
「……」
その時、御堂蓮から新しいメッセージが届いた。
「ホテル翠嵐、608号室」
「荷物まとまったら来い」
手が震え、携帯がテーブルに落ちた。
殺すつもり? それとも、襲うつもり?
「どうしたの。顔、真っ青だよ」
親友を巻き込めない。私はすぐ首を横に振った。
「なんでもない。手が滑っただけ」
携帯を拾い、探るように返した。
「御堂蓮、アカウント乗っ取られた?」
「違う」
何か狙いがあるらしい。
私は迷わず彼をブロックした。
悪いことをする隙など、一切与えない。
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